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2013-03

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スティーグリッツ戦に想う、アブラハムの黄昏 - 2013.03.25 Mon

すいません、復帰を匂わせるような発言をしておきながらこんな日までブログ放置してました。

復帰がてらつい最近観戦した中でも印象深かった試合、アブラハムxスティーグリッツⅡの観戦記を
纏めてみようと思います。




体格差とラッシュスタミナに富んだスティーグリッツの連打に苦闘しながらも
要所で決め打つ有効打による印象の差で初戦は僅差判定を制したアブラハムでしたが、
7か月ぶりの再戦となった今回の試合は良所を発揮させてもらえず目の負傷により4R開始直後
ドクターストップがかけられスティーグリッツに完敗を喫しました。

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アブラハムは近年、苦闘を多く重ねるようになりパフォーマンスの衰えを指摘する声も挙がっていますが、個人的には衰え以上にアブラハムの弱点を一線級の選手達に共有され始めた事が最大の原因な気がします。

アブラハムはベタ足気味の足運びである事と、ディフェンスの99%を閉ブロッキングに頼ることから
先手を奪われやすくポイントボクシングを許しやすいものの、序盤の失点を餌に
ヒットアンドアウェイに徹する相手に対し圧力で袋小路に追い込むのが絶頂期の頃の黄金パターンでした。

アブラハムは非常にパンチ力が重く先手を奪われやすいスタイルから、対峙する選手にとっては
精神的にも作戦的にもポイントを奪いつつパンチの被弾率を抑えた戦術を選びたくなるでしょうが
10オンスのグローブでガードをがっちり固めた人間は想像以上に重く固い物質と化し、手数重視の軽いパンチでは慣性に弾かれてしまいヒットアンドアウェイに拘ってしまうと、いとも簡単に圧力負けし袋小路に追い込まれ易くなってしまいます。

しかし、アブラハムはこの黄金パターンが機能不全を起こせばたちまち自分のボクシングが破綻してしまい、戦術的に奥行きが浅くワンディメンショナルなスタイルになってしまう欠点があります。

攻防を完全に分離し一切の打ち合いに付き合わないアブラハム選手は攻守交替の入れ替わりが非常に明確で、
裏を返すと明確に分かりやすい攻守交替は容易に攻防のペースの分断を誘いやすくなってしまいます。

過去にアブラハムを破ったカールフロッチはアウトボクシングで先手を奪い、攻勢に転じたアブラハムに積極的に打ち返す2段構えのスタイルで雁字搦めにし、アンドレウォードはフルショットパンチでガード越しからダメージを与えるパンチで動きを止め付け入る隙を与えませんでした。
(アンドレ・ディレルは攻略パターンが特殊なため除外)

リマッチに臨んだスティーグリッツもアブラハムの欠点を表面化させる事により
実力伯仲だった初戦の内容が嘘の様な圧勝劇でリベンジを成功させました。

KO率が5割弱とややパワーレス気味で過去の試合では手打ちのコンビネーションブローが大半を占めていたスティーグリッツ選手が、アブラハム戦では全身運動を目一杯使った、うねりの動作で放つ右ストレートでアブラハムのブロッキングを弾き、眼を腫れ上がらせるなど、勝利のキーポイントとして機能していました。

攻撃力の増したスティーグリッツですが、拳に回転運動を伝えるうねりの動作自体は不慣れに見えました。
決して柔軟かつスムースな動作スキルとは言い難く、能動性に欠けるアブラハムだからこそヒットできたパンチだと思います。


アブラハムの凋落を強調する文章が続きましたが、決してアブラハムを過小評価しているわけではありません。
どんな勝ちパターンも年月を重ねるごとに劣化していくものだと思いますが、
アブラハムが長所も短所もハッキリしたスタイルを10年近く淘汰されず貫き通せたのは
ファイトスタイルがそれだけ高度に洗練されていた事の他ないと思います。

多くのトップボクサー達がファイトスタイルをアップデートし続ける事によってサバイバルする傍ら、
変わらない事でサバイバルし続けたアブラハムもこれまたボクシングの魅力を教えてくれました。
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プロフィール

せー

Author:せー
真の強き者と
塩ボクサーにこそ称賛を。
理解しがたしボクシングの本質と塩の造詣をひも解く。

※ボクシング以外にもMMA・キックボクシングも時折記事で扱います。

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